【仏像鑑賞】初心者向け 仏像の楽しみ方
こんにちは。
前回はついつい、仏像好きになったきっかけを語ってしまいました笑
そんなこんなで好きになった仏像鑑賞。今日はわたし流のベストな仏像の楽しみ方を紹介します。
詳しい解説を書き始めると、深く深く深くまでいってしまうので、今日はザックリとした流れだけ書きますね。
まだまだ語りますよ~♬
ステップ0:前提
前回の投稿や、別の投稿で語っていますが、わたしが仏像が好きな一番の理由は、仏像目線で世界を妄想するのが楽しいからです。
なので、工法・技法などはそこまで注視しませんし、有名仏師が彫ったとか、塗料に何を使っているかとか、そういうこともサッパリとしか見ない傾向があります。
ある1体の仏像を見て、
- その仏像がどんな思いで作られたんだろう?
- その頃、その仏像の周りの環境はどうだったんだろう?
- その仏像を彫った人はどんなことを考えていたんだろう?
- その仏像に手を合わせた人は、何のために拝んだんだろう?
- その人達と同じ位置にいる今のわたしは、何を願いたいんだろう?
そんなことを考えます。
仏像LOVER達の間では、素材・材質・仏師・技法などを注視する方も多くいらっしゃると思いますが、そういう意味ではわたしは少し目線が違うかもしれません。
楽しみ方は人それぞれだと思うので、今回はあくまでも、『わたし流』デイドリーム仏像鑑賞のご紹介なのです。
ステップ1:下準備 気になる仏像を探す
それでは、いざ、自分の対面したい仏像を絞ります。既にあるならばそれで良いです。鑑賞歴が長いと、会いたい仏様がいっぱいいすぎるくらいですが、初めての方はこちらをどうぞ。
会いたい仏像は、地元のお寺の本尊様やお散歩の時に見つけたお地蔵さんでもいいかもしれません。
地元にあるような仏像だと、何度も鑑賞できる・仏像そのものや、その仏像を信仰してきた人とより距離が縮まるというメリットがあります。
メジャーどころでももちろんいいです。有名な仏像をチョイスすると、情報がたくさんあるというのが大きなメリットです。
探し方は、完全にインスピレーションでOK!見た目が好きな仏像や、なんとなく気になる仏像など、基準は雑かつ個人的で問題ありません。
ちなみに、大型書店へ行くと、ほぼ必ず仏像関係の本が売っていると思います。【宗教・歴史】コーナーもいいですが、意外とアツいのが【雑誌コーナー】。男性雑誌コーナーにひっそりと面白い仏教雑誌があることがあります。
手に取った本や雑誌ざーっと見て、なんとなく目に止まった仏像。それが今回のあなたの『推し仏』となります。
購入する場合は、ひとつの仏像にフォーカスしたものではなく、『日本の仏像』とか『仏像の世界』とか『仏像入門』とか、そういう抽象的な表題のものの方が気になる仏像に出会える機会が増えます。また、写真が多いものを選ぶと読みやすいと思います。
ステップ3:下準備 仏像の下しらべ
5W1Hってやつをやっていきます。
- When(いつ):時代背景
- Where(どこに):現在安置されている場所にずっといるのかどうか
- Who(誰が):誰がつくったか、誰のためにつくったか
- Why(なぜ):何のためにつくったか
- What(何を):仏像の種類とその役割
- How(どうやって):どのような姿かたち(ポーズ)をしているか
これを調べていきます。ネット検索の場合、検索ワードは【寺院名 仏像名】。
※インターネットは誰でも自由に書き込める場なので、できれば出版されている本や雑誌の情報の方が良いと言われています。わたしはあまり気にしませんが笑。
地元のお寺の仏像だった場合、図書館や役所に情報がある場合もありますし、SNS等でアップされていることもあります。ネット検索する時は、SNSでも合わせて検索するとひっかかりやすいかも。
わからない場合は、とりあえず、どの種類の像なのかを調べましょう(阿弥陀如来・薬師如来・阿修羅など)。
仏像はたくさんの種類があるのですが、その『推し仏』の役割を調べるのもオススメです。例えば、『阿弥陀如来』とだけ検索すると、阿弥陀如来の役割を調べることができます。このブログでも、いずれそういう話をしていくつもりです。
ここまでくると、その仏像が造られた時代背景がなんとなくわかる気がします。飢饉があったとか、末法思想が広まったとか、本地垂迹説が流行ったとか…。
ステップ4:ご対面!
それでは、いざご対面です。
たくさんの本や雑誌やネット上では、さまざまな仏像LOVERさん達が、詳しく『見るべきポイント』みたいのを解説していますが、わたしはそれは必要ないと思っています。
ここも、完全にインスピレーションでOK!
- 大きいなぁ
- 目が合った!
- キンキラキン☆
- アクセサリーじゃらじゃら!
- 思ってたより小顔
- イケメン❤
- 背筋が伸びる感覚がする
- 意外と、そんなに好きじゃないかも・・・
例えば、こんな感じの感想で十分だと思います。時間の許す限り飽きるまで眺めて、文字にできない感覚を味わってみてください。
わたしはここで妄想炸裂させます笑。最初に書いた
その仏像に手を合わせた人は、何のために拝んだんだろう?
その人達と同じ位置にいる今のわたしは、何を願いたいんだろう?
みたいな考え事をしたりします。
もし博物館にある仏像の場合は、普段は見られない後ろ姿を見るのも楽しいです。
もし、見た目で気になる箇所があれば覚えておくと良いでしょう。
ステップ5:クールダウン
落ち着いたら、お堂の前やお寺の境内、博物館の敷地内で少し休憩します。じっくり見ているとちょっと疲れちゃうんですよね笑。
今はコロナ禍なのでできないかもしれませんが、深呼吸するような気持ちでいったんクールダウンするのです。
わたしはそうやって、その『推し仏』と同じ空気を味わうというか、今まで手を合わせてきた人たちと同じ場所に立つというか、その仏像がずっと見てきた景色を見るというか、そういう感覚を楽しみます。
自分が今ここに立っているのは、長い長い歴史の中のほんの数秒(数分)なんだよなぁ
なんて、浅いのか深いのかよくわからない考えを持つことが多いです。
地元のお寺の場合、もしかしたら住職からお話を聞けるかもしれませんね。
ステップ6:振り返り
仏像とのご対面が終わると、ステップ3でやった下調べとは違う部分で、気になる箇所が出てくるかもしれません。
実際に見てみると、写真で見る顔と実際の顔が少し違う感じがすることもよくあります。
学問的な部分(なんで手が長いの?とか、なんでアクセサリーあんなにつけてたの?とか)は、割と簡単に調べられるので、気になる箇所を解決していきます。
すると、違う仏像がおなじ種類の仏さまなのに違う格好をしていたり、持っているものが違ったり、表情が全然違ったり…と、気になる別の仏像がまたでてきます。
気になる仏像が新たにみつかったら、またステップ3に戻って調べて、ご対面してみてください。
そこまでいけば、あなたも立派な仏像LOVERです笑。
ザックリ説明すると、こんな感じ。
ここまで短くまとめるの、意外ととても大変でした💦
せっかく書き出した仏像鑑賞のことなので、実例や詳細も書いていければいいなぁと思いますが、今日はここまで。
この記事を読んでくれている方(思っていたよりもたくさんの方に読んでいただいています。ありがとうございます。)が、少しでも仏像に興味をもってくれると嬉しいです。
わたしみたいに、学生時代お勉強があまり好きではなかった人でも、とても楽しく、有意義な趣味になると思いますよ♬