月を見る。~新月に自分をいたわる~
こんにちは(●´ω`●)
突然ですが、最後に月を見たのはいつですか?
天文学に興味がなければ、あまり意識せずにいるのではないでしょうか。月を見るというのは、意外にも自分へのいたわりに直結するとわたしは思います。それでは、次にこんな質問。
疲れていますか?
仏教の話でもなく、スピリチュアルな話でもありません。父からの教えです笑。2つの質問のことを考えつつ、読んでいただけると嬉しいです。
父のこと
「○○ちゃんはいいわねぇ、お父さんから毎日ありがたいお話を聞けるんでしょう?」
こんなことを言われること、お寺の子あるあるではないでしょうか。わたしは何度か言われたことがあります。
「いえ、家族に対して法話はしません。」なんて言える空気ではなく、ニヤリと笑うのが精一杯。
実際、父からありがたい話(法話的なもの)を聞いたことはほぼありません笑。質問をすれば、父の持つ仏教の知識は快く教えてもらえるし、お檀家さんに対してしている法話なら聞いたことがあります。
それでも、わざわざ家庭で法話はしません。わたしの父の場合は。
数回聞いたことがある父の法話も、あまりお坊さん臭くないものが多いと思います。スピリチュアルな感じだったり、くさいセリフ回しはあまりしません。あまり【お坊さんっぽすぎる】法話は苦手なのかもしれません。
きっと、『ありがたいお話』は成長過程で聞いたこともあったとは思いますが、それは、お坊さんだからではなく、父親としての教育(しつけ)の範疇だったのではないでしょうか。
思春期を過ぎてからは特に、そんな気がします。父とは仲良しですが、ドラマにありそうな、父娘の愛情のある語り合いみたいなものはない家族なのです。
父からの突然の質問
そんな父から聞いた話で、今でもわすれられないのが、今回の月を見る話です。
25歳くらいの時だったでしょうか。わたしは最初の会社でがむしゃらに働いていました。元々ブラック企業体質のある会社ではありましたが、わたし自身も自分の限界がわからず無茶をしたのです。
休みの日に溜まった仕事をする、できなかった分は睡眠をけずってやる、みたいな感じ。
その結果、過労により腎臓を壊し、入院しました。
たっぷり2週間点滴打ちっぱなしで休んだのですが、その後の仕事はお医者さんからもストップが入り、会社は辞めることとなりました。そして、一人暮らしを再開する前に2週間ほど実家で過ごすことにしました。
実家へ向かう車の中で、言われたこと。それが
最後に月をみたのはいつだ?
だったのです。
最初は、『は?』という感じ。何?いきなり、え?月??
なんと答えたかは覚えていませんが、確かに最後に月をみたのがいつだったかはわかりませんでした。
月をみるということ
「疲れている時は不思議と月を見ないんだよ。」
父はそういうようなことを言いました。確かに、自分に余裕がないと月なんてあえて見ないんです。そして父は
「だから、月を見るようにしろ」と言いました。
はいー??月を見てるかどうかが疲れのバロメーターだったとしても、いきなり癒やしにはならないでしょー。どうしてそうなるの?意味がわかりませーん。
それが娘であるわたしの感想でした笑。もちろん、言葉には出していませんよ。心で盛大なツッコミを入れただけです。
それでも、普段あまりクサいことを言わない父から出た、ちょっとクサい教え。試しに、と、素直なわたしはその日から月を見るようにしてみました。
意識していないと見ませんが、晴れていればいつもあるのが月。探してみます。
実際に月を見てみると、少し時間がとまります。
癒やし、までいかない。落ち着く、のもなんかちょっと違う…。時間が止まって、自分を客観視できるような感覚になるのです。忙しさで忘れがちな心を取り戻せるのです。
無理してない?間違ってない?不自然じゃない?周り見えてる?自分を大切にしてる?
そんな父からの声が聞こてくるような気すらします。口ではそんなこと、絶対父は言わないけど。
月を見ることのすゝめ
このいたわり方は、その後約10年間わたしを救ってくれています。
会社員で、働く母です。ストレスも貯まるし、余裕もなくなるし、酷いとそれに気づかない。夫くんが単身赴任をしてた時なんて、ほとんど月なんて見てませんでした。
そんな時にふと思い出すのです。最後に月を見たの、いつだ?
最悪、月が出てなくてもいいんです。雨の日でもいいんです。空を見上げて、月を探してみてください。3秒でできます。大人でも子どもでもできます。子どもと一緒に探すこともできます。
もし月が出ていたら、見るだけでいいんです。難しいことを考える必要はありません。どんな形をしているか、どんな色をしているか。そんな程度でいいと思います。
月を見る。
ただそれだけで、少し自分に優しくなれるのです。
今日は新月
調べてみたら、こんな記事を書いている今日は、なんと新月だそうです笑
見えないじゃーん笑
いや、見えるか見えないかは問題ではないのでご安心ください笑
逆をかえせば、今日からまた新しい月の満ち欠けがはじまるということ。これを機に、夕方から夜にかけて、月を探してみてはいかがでしょうか。