住職になりたいママのブログ

住職を目指している二児の母です。

若者は宗教離れしていない

最近、寺社仏閣における盗難事件が多発しているので注意!という内容の注意喚起が、お寺に入りました。元々セキュリティに関しては万全にしていたのですが、改めて気をつけましょう、ということで、共有されたのです。

昔と違って、『バチがあたる』のが怖くない人が増えたんだよ。

事件を知った近所の方から、そんな声が聞こえてきます。そして、どうしても連鎖的に思考に浮かび上がってくる

  • 若者の宗教離れ
  • 日本人の宗教離れ

という言葉。新聞やニュースなどで、ちらほら聞いたことのあるフレーズですよね。

確かに、わたしの祖父母世代の人たちの方が、令和の現代の人たちよりも信仰心は厚いような気はします。

でもそれは、『イコール宗教離れ』と単純な数式にならないのではないか?と思うのです。今日はそんなことを書いていきます。

若者たち、宗教離れしてないじゃん。

わたしは実家がお寺です。物心ついた頃からずっと、大晦日~元旦は実家のお手伝いをしていました。

毎年、父のそばで慣れないお経を必死になりながら読んでいるうちに、いつの間にか年が明けていて、お檀家さんたち同士の挨拶が「今年もお世話になりました」から「明けましておめでとうございます」になるのを年明けの合図にしていたものです。

そんなわたしのささやかな夢は、テレビ番組の『ゆく年くる年』を観ること。『紅白歌合戦』の大トリもいつか観てみたいと思っていました。

その夢は、2017年に叶いました。1号くん(長男)が授乳の必要な0歳だった年です。2017年。当時31歳のわたしは、念願の『ゆく年くる年』を観ることができたのです…!

これには驚くほど感動しました。実家の鐘だけではなくて、東京や京都や千葉…とにかく有名なお寺の鐘の音が同時に聞けるなんて…!!

そして、この番組には初詣に並ぶ人たちも映ることを初めて知りました。そこでは、アナウンサーさんの後ろでハイテンションな若者たちがカメラに向かって手をふっていました。

テレビに映っている若者たちは、本堂(本殿)前に行くとお賽銭を投げ入れ、お寺だろうと神社だろうと構わず二拍手してから目をつぶってお参りします。その後のインタビューでは若者らしい口調で『健康に過ごせるように』とか『受験に合格』とか、それぞれの思いを語っていました。

そしてそんな若者たちの姿は、特定の寺院だけではなく、複数の寺社で見られたのです。パッとつけたテレビだけでもそれだけ映るのですから、中継されていないお寺や神社に集まる若者の人数はそれなりに多いのではないでしょうか。

明治神宮浅草寺などに、長蛇の列に並んでお参りする姿。宗教離れなんて、どこ吹く風です。みんなしっかりと、信仰を持っているではありませんか。

保育園で教わること

夢にまでみた『ゆく年くる年』を観ながら年越しをしたわたしと1号くん。会社員だったわたしはその後すぐに職場復帰をし、1号くんは保育園へ通うこととなりました。

口達者だった1号くんは、毎日保育園での出来事を一生懸命話してくれ、覚えてきたたくさんの言葉やお歌を披露してくれたのですが、食前には

『おててをぱっちん!ごいっしょに!いただきます。どうぞ、めしあがれ』

と言うそうです。

そういえば、大学時代にラーメン屋さんで、『いただきます』と言ってから食べるわたしの姿や、店主さんに『ごっそさぁ~ん』と言いながらお店を出ていくサラリーマンを見た海外出身の友人は『すごく日本人的!』と感動していたなぁ・・・なんて思い出したり。

食事の前にお祈りをする宗教は珍しくないとは思いますが、気負わず挨拶のように『いただきます』『ごちそうさま』というなんて(しかも合掌して!)、確かになかなか日本的だと感じます。

じっくりと神様に祈るわけではないかもしれませんが、食事に対して感謝するという特徴から、これも信仰と言えるのではないでしょうか。そしてその習慣は、令和に生まれた2号くん(次男)世代にも安定して日々伝えられている考え方なのです。

ごはんは残さず食べましょう

食事関連でもうひとつ。

ごはん茶碗にお米がへばりついて残っていると、『しっかり食べなさい!』と怒られた経験はありませんか?しらすやちりめんじゃこで同じ経験がある人もいると思います。

わたしもわたしの周りの友人も、当然のようにごはん粒を残さずに完食します。でもこれって、実は当たり前ではないのかもしれません。

海外に行った時、食事(確かチャーハン?ピラフ?)を注文したら『どど~~ん!』と大量に盛られて驚いたことがあります。隣で大量の焼きそばをGETした日本人の友だちと目を見合わせて、『どうしよう?!』となったことがありました。

二人とも頑張って食べていたら、現地の知人が『そんな無理して食べなくても・・・』というようなことを言ったので『もったいないじゃん!』と伝えたところ、『多く盛られるのは当たり前で、その中から自分が食べられる量だけ食べた方が合理的。日本ではそうではないの?』と逆に驚かれてしまいました。

ご飯とおかずが出てきたら、おかずは全て完食し、ご飯(麺・パン)は残してもOKとされる文化を持つ国もありますし、そもそも残すことが礼儀とされる文化もあります。

いずれにしても、お米ひと粒・おじゃこ1匹にも生命があって、それをいただいているという感覚を持つ日本人は、両親や社会から伝えられた『教え』を守っているということだと思います。そしてこの感覚は、若者の間で薄れているということもないと思います。

根深く、しっかり残る信仰

社会問題やニュースなどを見ると、確かに宗教離れしているようなトピックが見受けられるのは確かですが、冷静に周りを見てみると、日本の宗教観は割りとそこかしこにあると思います。

『お寺に行くと実家みたいな気分になって落ち着く』という声を聞いたこともありますし、結婚式はチャペルでキリスト教式をするけど、その前に和装で前撮りするのも一般的です。

お宮参り、七五三、成人式。どれも日本に文化として根付いている、信仰の一部だと思います。

個人的には、我が子が通う、普通の保育園での教育における宗教的要素の多さに正直驚きました。

どこでどのように習うかは人それぞれかもしれませんが、イマドキの若者たちが当たり前のように合掌をしたり、お寺にくる子どもたちが小さいおててでお焼香をする姿を見ると、若者の間にもしっかりと信仰が根付いていると感じます。

そして、これからの日本でも文化と宗教が融合して残っていくと思うのです。

宣伝失礼しますm(_ _)m

アウトソーシングサービスで、寺院向けに仏前結婚式の斡旋・データ作成・文書作成などを行なっています。

文章校正やライターのお仕事も始めました。

クラウドワークスのわたしのページはこちら

クラウドワークス登録はこちらから↓

↓ココナラのわたしのページはこちら↓

寺院向け【Excel/Word】データ作成承ります それぞれの寺院事情に合わせたデータをお作りいたます

↓ココナラ登録はこちらから↓

よろしければ是非ご相談ください。

カジュアルに信仰の話をしたい

あなたの宗教はなんですか?

こんな質問をされたことはありますか?恐らく、ほとんどの日本人は経験がないのではないでしょうか。

むしろ、特定の宗教を信仰しているということは、どこかタブーである雰囲気を持つことすらあるのが今の日本かもしれません。

極端に他人に迷惑をかけることがなければ、個人的に、宗教はもっとカジュアルに語られても良いのではないか?と思うのです。今日は、そんなお話をしていきたいと思います。

わたしは生粋の仏教徒

わたしは、今や過疎化が進みつつある小さな田舎で、住職の娘として生まれました。小中学校は地元の公立高校へ通い、高校は、普通の私立高校に行きました(高校はちょっとだけ仏教系)。

つまり、高校を卒業するまでのわたしは、一般的な日本人・フツーの人(プラスαがあるとすれば実家がお寺ってこと?くらい)だったということです。

地元では、わたしの父の職業は同級生だけではなく上級生や下級生も知っていたし、高校でも実家がお寺ということは隠していなかったので、わたし=お寺の娘ということは周りはみんな知っていました。

大学では、国際色の豊かな環境にいたかったので、海外出身の人と日常的に深く関わりを持つようになり、一人暮らしも始めました。

それまでフツーの日本人だったわたしにとって、そこで初めて触れる文化や言葉はとても刺激的。どんどんのめり込みました。たくさんの人と知り合って、話して、たまに海外旅行へ行って…。

実際、五大陸全てに、当時仲良くしていた友人の実家があるほど、様々なバックグラウンドを持つ知り合いと出会いました。

宗教=カジュアル

海外出身の人と知り合ってばらく経つと、日本人同士と同じように「地元どこ?」とか「バイト何してるの?」といった、身の回りの話をする機会が出てきます。

でもそこで、そこそこの確率で聞かれるのがこの質問。

What's your religion?(あなたの宗教はなに?)

実家がお寺で、高校時代に得度(お坊さんになる儀式)をしたわたしでも、初めて聞かれた時には少し違和感を感じた覚えがあります。

しかも、一度や二度ではなく、複数回聞かれた…ということは、それほどに定番の質問のよう。

信仰している宗教について、こんなに直接的に聞かれるなんて、とカルチャーショックを受けた、20代のわたしでしたが、だんだんとその話題のカジュアルさに慣れていきました。

時代はイラク戦争があった頃。イスラム教徒への偏見や差別が社会問題になっている、なんてニュースもありました。そんな中でも、わたしたち若者は

『ランチ行こうよ!』→『ごめん、今ラマダン中~』とか

『焼肉行こうよ!』→『わたし豚肉食べられないけどいい?』→『オレ牛肉NG!』→『じゃぁ居酒屋行こっか!』とか

ヒジャブしてても紫外線気になるよね~』とか

そんな会話をとてもカジュアルにしていたのです。

わたしも、『ごめん、お盆だから一緒に海行けないや~』とか言っていましたね笑。

宗教=センシティブ

就職をしてしばらくした頃、会社の飲み会で行った居酒屋で言い合いをしているお客さんがいました。喧嘩の内容は全くわからないのですが、どうやら政治に関わる言い合いだったようです。

『飲みの席で、政治と宗教の話はしちゃダメだよ~!』その喧嘩を見て、ある上司が新卒のわたし達にそう言いました。

それがわたしが受けた逆カルチャーショック。学生時代まで、あんなにカジュアルに話していた信仰のことは、日本人同士だとタブーになってしまうのか・・・!と知ったのです。

実際、わたしがお寺の娘であることや得度をしているということを知り、わたしの周りからいなくなった人も過去にはいます。上司の言うことはあながち間違いではないのでしょう。

信仰を認めあえたらいいな

もちろん、相手が嫌な思いをしなければ、という前提にはなりますが、自分の宗教について話すことは悪いことではないと思うのです。

ラマダンを実践している人に初めて出会った大学時代のわたしは、ラマダンって何?お腹空かないの?夜は食べてもいいの?という内容のことをとても興味深く聞いていました。

キリスト教徒の友人は食事の前にお祈りをしていましたが、仏教の食前の言葉と内容は似ています。聖書の内容はわたしにとってはおもしろストーリー。古事記ギリシャ神話のように楽しんで読めました。

わたしはわたしで、『守り本尊っていうのがあってさ・・・』とか、『法隆寺の救世観音像が好きなの!』とか、そんな話を日常会話で楽しんでいる毎日を送っています。

信仰を認め合う、なんていうと大げさだと思います。

実際、世界で起きている終わりの見えない宗教戦争は、個人の力で解決されるものではありません。日本における、『宗教=タブー』の価値観も、理由があって根深く浸透しているのだと思います。

それでも、他の信仰を知ることで自分の知らない考え方を見聞きすることは、ネガティブなことではないとも思っています。

現状では様々な問題があるのでしょうが、それでも、近い将来、あなたの宗教は何?とカジュアルに質問できる世の中になったらいいな、と思うのです。

仏教用語OK☆原稿の添削・校正承ります 漢字や梵字が多い仏教系文書もOK!まずはご相談ください

うちの自慢のお檀家さん

わたしの働くお寺の住職(父)は、『このお寺の一番の宝物は、檀信徒の皆さんです』とよく言います。

お寺にとっての宝物は、古い仏具や価値のあるであろう仏像だけではなくて、一番はお檀家さんなんだ、ということです。

なんとなく小さい頃から法話や挨拶の時に父がそう言っているのを聞いていたので、もちろん理解はしていました。

でも先日ある事件があり、またある話を聞いて、『一番の宝物=お檀家さん』という考え方にさらに深く共感したのです。

今日はその事件と、そのある話のふたつを書いていこうと思います。

先日あった、ある事件

その日の朝、わたしはいつも通りお寺へ出勤しました。

法事がある日だったので住職は朝からバタバタしていましたが、わたしはいつも通り事務仕事の準備をしようとPCを開いた時、電話が鳴りました。

電話口の方は恐縮そうな声色

(その方のお家の)近所にある、お寺の土地で虫が大量発生している

と教えてくださったのです。「おいそがしい所すみませんが、駆除していただくことはできますか?」と。

お寺からは距離のある場所(いわゆる飛び地)だった為、私たちは全く気づかなかったのです。

慌ててその場所へ駆けつけてみると、小さい虫がたくさん…!後から業者さんに聞いた所、ヤスデという虫の一種で、悪さはあまりしないそうですが見た目がとんでもないインパクト…。

こんなにすぐに来ていただいて、本当に申し訳ない」と言いながら出てきてくださったその方には、丁重に謝罪をし、お寺の世話人さんに報告するとともに、害虫駆除業者を手配しました。

するとすぐに、その世話人さんが業務用の殺虫剤をかついでその場まで来てくれたのです!

これからオレが殺虫剤まいておきますよ!」と頼もしいお言葉。

それとほぼ同時に、業者さんからも連絡があり、翌日来てくれることになりました

これが、先日の事件です。

この話、すごすぎる…!

この一連のお話、すごすぎる…!

ほとぼりが冷めてからわたしがまず持ったのはそんな感想。

まず、電話をくださった方。ご自宅近所で起こっていることなのにとても低姿勢で、最終的には駆除したことに対しても、すぐに対応したことに対しても感謝してくださるほどでした。

そして、すぐに駆けつけてくださった世話人さん。仕事をしていたかもしれないのに、殺虫剤まで持参して、電話をくださった人やお寺を助けてくれようとしてくれました

最後に、業者さん。馴染みの業者さんなのですが、それは大変!とすぐに翌日に害虫駆除の手配をしてくださいました。そして、連絡があったその日に薬剤を撒いても、雨だったため駆除することはできないと教えてくださいました。

どの立場だったとしても、わたしが同じ状況にいたとしたら、はたして同じ対応ができたでしょうか…?

いずれにしても、この事件はこうやってすぐに解決したのです。

そして、たまたま同じ頃、別の話を聞きました。

戦火から本尊様を守った男性

住職が産まれるもっと前の話。戦時中のことです。

当地は都心からかなり離れた場所にある、静かな地域。言ってしまえば、田舎です。疎開で都会からやってきた子どもたちを迎えたという記録も残っている場所。

当時住職は兵隊に行っていたため不在で、お寺は地域が守っていたとか。

そんな平和なこの場所に、一度だけ空襲があったそうです。それは、1945年の暑い日。そう、終戦直前のことでした。

お寺の周辺地域は、江戸~明治期にすこし栄えていたこともあり、家屋が何件も隣り合って建っていました。ですので、空襲があってすぐ、この村落は火の海になったそうです。

みんな着の身着のまま逃げるしかありません。

そんな中、お寺の近所に住んでいたとある男性が、火から逃げるのではなく、本堂へ走ったそうです

火の回りがどの程度だったかはわかりませんが、とにかくその人は内陣に向かい、本尊様を引きずり下ろしました。そして、背中にくくりつけて外に出たそうです。

そして本尊様をおぶったまま走り回り、火から逃げ、幸いその男性も本尊様も無事戦火から逃れたそうです。

きっと同じ対応をできないであろう、不甲斐ない自分

正直、自分だったら同じことができるとは思えない…。

自分だったら、だけではなくて、もし自分の夫が同じことをしようとしたら?息子が同じことをしようとしたら?わたしは夫や子どもに何と声をかけたでしょう

しかもその勇敢な男性、当時の年齢は今のわたしとほぼ変わらない歳…。

親兄弟だけではなく、奥さんや子どもなど守らなければならないものがどんどん増えてくる頃ではないでしょうか。

その人だけではなく、その人の奥さんはどのような気持ちで背中を見たのでしょう。

その後、立派なおじいちゃんと呼ばれる年まで生きたその男性は、わたしが産まれるよりも前に亡くなっています。

そのエピソードを聞いてから本尊の阿弥陀如来立像を見ると、会ったことも見たこともないその方の姿が浮かび上がってきそうな、そんな心境さえしてきます。

お寺の宝物は、お檀家さん

以前にも書きましたが、わたしが働くお寺は、南北朝時代に開山されたそうです。

開山されてから令和の今日までの間、どれくらいの人にどうやって支えられてきたのだろう

別のお話でヒーロー住職さんなる人もいたりするようで、それぞれのエピソードを見ると、映画一本作れてしまいそうな壮絶なストーリーがありそう。

わたしは今、そこで働いている。

わたしの知らない武勇伝も含め、全て噛み締めてお仕事ができるお坊さんになりたいと感じます。

そして、今では名もなき物語となってしまったかもしれない、ひとりひとりの武勇伝を称えたいとも思うのです。

宣伝失礼しますm(_ _)m

アウトソーシングサービスで、寺院向けに仏前結婚式の斡旋・データ作成・文書作成などを行なっています。

いそがしいお坊さんを、会社員として得たノウハウを使ってお手伝いができたら嬉しいです。

クラウドワークスのわたしのページはこちら

クラウドワークス登録はこちらから↓

↓ココナラのわたしのページはこちら↓

寺院向け【Excel/Word】データ作成承ります それぞれの寺院事情に合わせたデータをお作りいたます

↓ココナラ登録はこちらから↓

わたしがお坊さんにならなかった理由

2022年。36歳の2児の母であるわたしは、お坊さんを目指すため会社を辞めて、お寺で働く決意をしました。

↑この文の中には、これから待ち受けるであろう多難が散りばめられているような気がします。

女であることはともかく、【母】【36歳】【会社を退職(収入減)】【夫は会社員】【お坊さんの実績なし】などなど、わたしのこれからにはたくさんの壁があると思います。

もう少し若ければ、独身だったら、子どもを産む前だったら・・・もしかしたら、もう少し壁は低くなっていたかもしれませんね。

今日は若かりし頃のわたしが、なぜお坊さんにならなかったのかを書いていこうと思います。

条件が整っていた新卒時代

わたしが新卒と呼ばれる立場だった頃、世の中は『就職氷河期』『就職超氷河期』なんて呼ばれ、何十社にエントリーしたのに内定ゼロ!なんて学生もたくさんいる時代でした。

そんな中、住職である父は当時のわたしに「お坊さんになる道もあるんだぞ」なんて言っていました。

しかも、趣味は仏像鑑賞。仏教の哲学や民俗学にもとても興味があり、大学に授業でそれに近い内容のものがあったら片っ端から受講していたほど。

つまり、若い頃のわたしには、就活の荒波に呑まれることなくお坊さんになる道があったということです。

それなのに、父からの提案をつっぱねて会社員になり、10年以上勤務したわたし。

しかも、途中で過労により体調を崩して入院、退職したのに、また会社員として転職。これには両親も呆れていたのではないでしょうか笑

お寺に帰らなかったのは、反抗期だったから・・・ではなく、お坊さんが嫌だったから・・・でもなく、自分はお坊さんになれないと思ったからです。

理由① メイクもヘアも楽しみたい

とってもシンプル笑

時代は、『えびちゃんもえちゃん』『ジャパレゲ』『ヒップホップ』『R&B』などが流行っていた頃です。わたしももれなくクラブ通いが楽しいお年頃(笑)

当時の髪型は黒髪ロング、たまにブロンドのエクステ。決して派手というわけではありませんでしたが、メイクネイルもそれなりに好き。ハイヒールは大好き

こんな感じのファッションが好きでした

そんなわたしにとって、修行のために髪を剃るというのはとてつもなく大きなハードルだったのです。ベリーショートにすることすらも嫌なほど。

それに、お坊さんになった後にこんなファッションしていたら、それがプライベートの時限定だったとしても、ちょっと…問題だということもわかっていました。

理由② キャリアウーマンへの憧れ

英語を習得したあたりから、フツフツと湧き上がってくる、キャリアウーマン欲

丸の内あたりのビル群の中で、ハイヒールをカツカツ鳴らしながら早足で歩き、電話(当時は二つ折りのガラケー)に「Hello?」と出る

徹夜で残業したり、休日に自己啓発をしたり、たまには友人とパーティーに行ったり…そんな、キラキラした生活

今考えるとツッコミどころ満載で笑ってしまいますが、当時のわたしは本気で憧れていたのです。

理由③ 一人暮らしが快適

わたしは20歳の頃から結婚した28歳まで一人暮らしをしていたのですが、これがとても性に合っていました

時間がある時には凝った料理を作ってみたり、自分の好きなタイミングでお風呂に入ったり、海外ドラマを連続で観たり、友達を泊めたり泊まりに行ったり…

自分の持つパワーの100%を仕事につぎ込み、帰ってきてからも気を遣うこともなく、好きなように過ごす。

まさに、独身の醍醐味というのを謳歌したかったのです。

理由④ 興味のある分野外の仕事が多い

子どもの頃、父の手伝いをすることが好きでした。いそがしい父のサポートができると思うと、とてもワクワクしたのを覚えています。

でも、だからこそ知っています。お坊さんの仕事は仏教のことだけではないってこと…。

以前も記事に書いた、力仕事外仕事などを筆頭に、虫と相対することや、高いところの電球を変えるとか、水道が壊れたらどうするのかとか、そういう仕事の多いこと多いこと。

それと、経理(会計)行政との関わり、会社でいうところの営業の分野も全て担当しないといけません。当時は特に数字が苦手だったこともあり、興味のない分野の仕事の多さにおじけづいていました。

理由⑤ ご葬儀に耐えられる自信がない

世の中の大多数の方は、お寺=葬儀というイメージを持っていますよね。確かに、亡くなった方の供養や残された方によりそうことは、お坊さんにとって一番大切な仕事のうちのひとつだと思います。

大学を卒業するまでの間、わたしは身内だけではなく、同級生やあまり年齢の変わらない知人の不幸を数回経験しました。

深く仲のいい友人ではなかったものの、当時はとてつもなく重い気持ちを持ち、言葉にできない辛さを感じたことを、今でも鮮明に覚えています。

それがもし、自分のもっと身近に起きたら、わたしはどうなってしまうのでしょう。お坊さんというのは、そういう状況に陥っている人との関わりを深く持つことも多くあるのではないでしょうか。

そう考えると、わたしのような未熟者にその役がつとまるのか、悲しみに支配されずに法要を行えるのか、どう考えても自信なんてありません。

理由⑥ 重圧に耐えられる自信がない

創業百何十年の老舗旅館!とか、創業100年以上の和菓子屋さん!と、コラムやニュースでやっているのを見かけます。代々続く職人技を受けつぐ、何代目○○さんなんて、とってもかっこいいですよね。

お寺は会社とは歴史的背景や特色が違うので、状況は異なるのでしょうが、感覚的に同じように感じてしまう部分があったのです。

例えばわたしが働くお寺は、室町時代に開山されたそうです。ざっくり1300年頃~1400年頃だとすると、スペイン王国ができたりジャンヌ・ダルクが活躍したり、コロンブスアメリカ大陸を発見したりする前の話です。

そこの住職になるってことは、700年の歴史を持つ老舗のトップになるってこと?

しかも、お寺は倒産させられないし、お檀家さんとの関係も深く構築していかなければいけない。歴史を守る必要もあるけど、ある程度時代に順応させて新しいことも取り入れなければいけない。

知り合いのお寺は、鎌倉時代平安時代奈良時代などもっと古いお寺もたくさんあります。

プレッシャーがすごすぎです・・・。

最大の理由 タイムマネジメント・タスク管理能力がない

初めて社会に出る新卒フレッシャーズだったわたし。これから社会の荒波にもまれ、「こんなはずじゃなかった!」ってことが多々待ち受けている。

そう考えて、「ツラツラと言い訳しないで、割り切ってお坊さんになろう!」と思ったこともありましたが、最終的に会社員に軍配があがったのはこれ。

タイムマネジメントとタスク管理

一般的な会社員と違い、定時がなく、定休日もないお寺。

朝起きるのが苦手なわたしのことだから、定時が決まってないとダラダラ過ごしてしまいそう。

夏休みの宿題を最終日にまとめてやるわたしのことだから、準備を後手に回して周りに迷惑をかけそう。

それが最大の理由だったと思います。

会社員を経て、お坊さんへ

結局、わたしは就職氷河期の中、希望していたプランナーとしての就職が決まり、荒波にもまれつつも転職し、その後ブライダル業界で10年会社員として働きました。

理想と現実はそれなりにありましたが、とても充実していましたし、そこそこ楽しく過ごすことができました。

丸の内ではありませんでしたが、ハイヒールを履いて汗だくで「はいっ!お疲れ様ですっ!!!」と走るOLにはなれたわけです笑。

不安に思っていたことの全てが解消したわけではありませんが、当時と違って腹をくくり、これからやってくる次なる荒波に挑もうとしているのです。

今回改めて書いてみると、世の中のお坊さんのすごさを改めて感じました。少しずつでも、近づけていけたらいいな、と思っています。

宣伝失礼しますm(_ _)m

アウトソーシングサービスで、寺院向けに仏前結婚式の斡旋・データ作成・文書作成などを行なっています。

いそがしいお坊さんを、会社員として得たノウハウを使ってお手伝いができたら嬉しいです。

クラウドワークスのわたしのページはこちら

クラウドワークス登録はこちらから↓

↓ココナラのわたしのページはこちら↓

寺院向け【Excel/Word】データ作成承ります それぞれの寺院事情に合わせたデータをお作りいたます

↓ココナラ登録はこちらから↓

コスパ重視!フルタイムママが選ぶ、日常に『プチ快適』をくれる家事育児の便利グッズ10選 王道~隠れた逸品まで紹介

こんにちは。

新年度が始まり、一ヶ月以上が経ちました。いかがお過ごしでしょうか。

毎日慌ただしく過ごしている方も多くいらっしゃると思います。まずは日々、頑張っている自分をほめてあげたいところ。

本当に皆様、毎日お疲れ様です!!!たまには自分をいたわってね~!本当に本当にお疲れ様~!!!!

今日は、生活をちょっぴり快適にするためのグッズを紹介致します。

…と言うと、そんな記事たくさんあるじゃーん!という声も聞こえてきそうですね。わたし達はみんな、今よりもゆとりを持った生活を望んでいるんだな、と感じます。

便利家電とか、キッチングッズとか、色々な便利グッズの情報が飛び交っていますが、今日ここでご紹介するのはそんな大げさなものではなく、地味なアイテム隠れた逸品

わたしは、2号くん(次男)妊娠中にフルタイム勤務をしなければいけない会社に所属していました。年少だった1号くん(長男)のお迎えは毎日20時。体調が良くない日もあり、夫くんの帰りも遅い…。そんな日々、お世話になったグッズたち

さらに、現在19時お迎えになった2022年最新版(笑)の情報も付け加えてお届けします。

ご紹介したいアイテムなので、王道も含めてしまいましたが、低コストで購入できるものばかりを集めましたので、是非ご覧ください。

お掃除編

ほうき

いきなりメイン!と言っても過言ではないほど、オススメしたいのがほうきです。

食事をしたあとの床、パンくずやふりかけのようなカスをパッと掃くのにちょうどいいのがほうきです。マンション住まいの友人にもオススメしたところ、夜間でも騒音を気にすることなく掃除ができて助かっているとのことでした。

はじめはホームセンターで中国産の安いもの(1000円くらい)を購入して使っていましたが、芯から抜け落ちてしまうことが多かったので国産を購入しました。

楽天の方がAmazonよりも安いようです↓

クイックルワイパーストロング

隠れていない逸品?かもしれません💦でも、紹介せずにはいられません!お母さんの強~い味方!水分を含んだ汚れや、細かい砂汚れに強いのがクイックルワイパーです。花粉の季節は、ほうきで掃除した後にクイックルワイパーで仕上げをしていました。

床がとてもスッキリして、新築の時のようになるので重宝しています。

ちなみに、シートを挟む箇所にプチプチを挟んでからシートを取り付けると、より効率よくお掃除ができるそうです。

お風呂の防カビくん煙剤

おそらく、わたしが家事で一番キライなのはお風呂掃除です。一生懸命こすっても消えにくい黒カビ。パッキン専用のマスキングテープも試しましたが、貼るのに一苦労するのと頻繁な交換がどうも面倒で、わたしにはあまり合いませんでした。

そこで、ダメ元で購入した防カビくん煙剤。目に見えて黒カビが発生しづらくなって驚きました!おもちゃや洗面器なども置きっぱなしで使えますし、2ヶ月に1回だけでOKなのでとっても重宝しています。

スクラビングバブル トイレスタンプ

これはたくさんの人がオススメしてますよね。わたしも、Youtuberの竹脇まりなさんがオススメしているのを見て買ってみたのですが、気になるニオイもお掃除そのものもとってもラクになりました。

掃除はココロの洗濯だと思います。掃除や片付けをすると、メンタルも安定しますし、異性にモテやすくなります(←機会があれば、また詳しく書きますね♪)。

日々のお掃除をラクなものにして、キレイを持続させましょう♪

お料理編

こうじ

これも、声を大にして言いたい!多分この記事を書く上で一番伝えたいのは、この、麹です。料理が苦手な人、料理が嫌いな人にもオススメしたいのが麹。

わたしは好きすぎて、今では自宅で塩麹や醤油麹を発酵させて作っていますが、全くその必要はありません。スーパーでもネットでも購入できるので、いそがしい毎日を過ごしている方は塩麹と醤油麹の購入を強く強くオススメしたい!

お肉やお魚をまとめ買いした時に、塩麹や醤油麹に漬けておくだけで保存がきき、冷凍してもパサつかず、お腹の調子を整えて、素材を美味しくしてくれる。魔法のような調味料です。

お弁当グッズ

以前書いた記事に、複数のオススメグッズを載せています。全て安価なものなので、リンクを貼っておきますね♪

めんどうくさくない毎日のお弁当 手抜きで楽ちん栄養ごはん つくりおき法も【写真あり】

■番外編■ネットスーパー

わたしはスーパーに行くのが好きで、ストレス解消・癒やしの場所としてスーパーを利用しています。ですので、個人的には利用していないネットスーパーなのですが、利用している友達やご近所さんがたくさんいるので番外編としてランクイン。

この記事を書くに当たって、何人かの友人に聞いてみたところ、わたしの周りで利用されているのは

の2社のみでした!やっぱり大手は安心ですよね。

乳児編

Richellチェアベル

1歳~2歳の、赤ちゃんと子どもの間の年齢。食事の時に椅子から落ちてしまいそうになった経験ありませんか?たまの外食の時、子ども用の椅子が置いてなかったり、あってもベルトがなかったりします。

そんな時に重宝するのがこちら。も~~~~これには、何年間お世話になったことか!1号くんが0歳の頃に出会い、2号くん用に買い足した逸品!我が家ではリッチェル先生と呼んでいるほどです笑。

チェアベルトとしてだけではなく、迷子ひもとしても使えるそうです。とってもコンパクトに収納できて、洗濯機で洗えて汚れがつきにくい。そんなママの救世主のようなアイテムなのです。


EDISONのカトラリーたち

年齢に応じて使いやすいスプーン・フォークセットです。こちらも時間差で二人分購入して使っていた商品です。

形が絶妙で、自分で食べ始めた頃の赤ちゃんが食べやすい角度がついているベビーセット。大食漢の1号くんはともかく、食の細かった2号くんも、自分でご飯が食べられることが嬉しかった様子。モリモリ食べてくれました

大きくなってきたら、角度のついていない子ども用にチェンジ。とろみのついているものもすくいやすい形のスプーンと、麺類をキャッチしやすいフォークのセットです。これは現役で活躍中!

この中でも特にオススメしたかったのは

ほうき!です!!

巷では、ロボット掃除機やホットクックなどの便利アイテムが流行っていますが、わたしがどうしても伝えたかった便利アイテムはこの2つ。

便利家電や最新サービスとくらべると、昔ながらな分すこし地味かもしれません。でも、この2つに救われて、今わたしは仕事もプライベートも楽しく便利に生活しているのです。

毎日のいそがしさにゆとりがなくなっている方、試してみてはいかがでしょうか?