見習い坊主のとある1日 力仕事・掃除 予想外?!のお坊さんの仕事
こんにちは。今日は雨が降って肌寒く感じる日です。
お坊さんを目指して会社を辞めてから2ヶ月が経とうとしています。実際に寺務をはじめると、想像していた仕事内容と違い、あたふたしてしまうなんてことも。
今日はとある1日のお仕事を書いていきます。読者の皆様のお坊さん(見習い)の仕事イメージは、どのようなものでしょうか?そのイメージと、はたして合致するでしょうか・・・?
お坊さんのお仕事イメージ
お坊さんの仕事といえば、お経を読んだり、写経や座禅の指導をしたり、護摩を焚いたり…という印象だと思います。それは、正解。
宗派によって様々あるようですが、例えばわたしが働くお寺の住職も、お経を読むし、法話(説法)もするし、写経や座禅、護摩もやります。
だけど、実はそれだけではありません。というか、それ以外の仕事の方が多いかも?と思います。
わたしはまだ修行に行っていない見習い坊主。住職が抱えている『それ以外の仕事』をサポートすることから、お坊さんへの道がスタートするのです。
それでは、とある見習い坊主の1日をお楽しみください♫
①ストーブの片付け
春になり気温があがるにつれて、ストーブの出番が少なくなってきます。ストーブは他の寺務をしている間に空焚きをして、灯油が残っていない状態にしておきます。
4月も後半になったので、今日のように寒い時用に2台ほどを残してあとは片付けます。
使用しているのは、いわゆる『だるまストーブ』(こういう感じの↓)
↑このストーブは360度暖かくしてくれるので、本堂に置くのにとても良い♫
…けど、ちょっとだけ重い。
1つを運ぶのはそこまで辛くはないのですが、ダンボールに戻してから納戸の片隅に積み上げるので、複数台になるとそこそこ大変。
ホコリをとって、合計5台のストーブを片付けました。
②灯油の補充
納戸に保管しておく灯油をポリタンクに補充します。
外の納屋にドラム缶に入った灯油があるので、ポリタンクをそこまで運び、灯油を入れ、2箇所の納戸に運びます。
これが重いの!!
しかも、こぼしたら大惨事…!
えっちらおっちらと、3つのポリタンクを運びました。
ポリタンクはこのサイズ↑満タンに入れるとかなり重いです…。
③山門のホコリとり
この日は暖かかったので、外の仕事も積極的にします。山門とはお寺の敷地に入る前の門。
田舎のお寺なので、蜘蛛の巣がはったりホコリで文字が曇ったりします。その、お掃除。
脚立にのぼって、いざ!
…というところで、アシナガバチ!!!!!わーーーーーー💦
なんとか外へ追いやって、お掃除再開。
脚立も何年ぶり?会社員だとあまり使う機会はないのです。モクモクとホコリを取ったところで…
蜘蛛ーーーーーー!!!!!!!!(しかも巨大)(しかも色鮮か)
ぎゃーーーーー💦💦
とかなりつつ、ある程度虫には強いと自負しているわたしは頑張ります。
④いただいた玄米の精米
わたしの働くお寺では、お檀家さんが玄米をくださることがあり、とてもありがたく頂戴しています。
昨日はその玄米を精米しに行きます。よくある「コイン精米所」です。
30キロの米袋を運びます。
30キロ。約20キロの1号くんと、約10キロの2号くん、ふたりを同時に抱っこするのと同じか。いける!
ときどきリクエストされる、ふたり同時抱っこ。おりゃ~なんて言いつつ、なんだかんだで抱っこできます。母は強いのです…!
だけど、米袋はわたしにしがみついてくれない!!
大きな誤算。腰を痛めないように、できるだけ足とお腹の筋肉を使い、台車も駆使して車へ運びます。
精米所では台車は使えないので、頑張って運びます。おりゃ~!
帰宅したら、お檀家さんに渡しやすいように10キロの袋にお米を入れ替えて終了!!
⑤永遠に続く草刈り
春の草花。希望に満ちた雰囲気を持つ、新たな新芽。
でもね、それは雑草も同じなの…。本堂の前の土スペースに、気づけばびっしりとタンポポやペンペン草、貧乏草まで…!
ちなみに、ペンペン草はナズナ、貧乏草はハルジオンという植物だそうです。
これは大変!と、始めた草刈り。
だけど、お寺って広いのよね…。一生懸命頑張っても、なかなか進みません。
たった3時間ほどの作業時間で、しっかり腰痛になってしまいました。きっと姿勢が悪いのだと思います。しかも、4分の1も終わっていない。
そんなこんなでタイムアップ
お迎えの時間になってしまったので、この日はここまで。次の晴れた日は、草刈りの続きをやる予定です。
おそらく、お坊さんって↓
こんな感じの爽やかな雰囲気やにこやかな表情で、掃除を含む寺務をしているイメージがあると思います。でもこの日のわたしの雰囲気はきっと
↑こんな感じだったと思います。絶対鼻の穴広がってた…。
そして帰宅
わたしはお寺に住んでいるのではなく通っていて、仕事が終了したら学童と保育園を経由して自宅へ帰ります。帰宅したら夕食作りやら洗濯やら、いつもの日常です。
普段なまっている体はバキバキ。でもその分、達成感はものすごく感じているというアドレナリン大放出状態(笑)。
「たまには体を動かすのもいいもんだ」なんて思ったけど、たまじゃなくて、これを日常にしないといけないことに気づき焦ったり笑。
そして、普段、還暦を過ぎた父(住職)がこれらの仕事をしているのかと思うと、下っ端坊主としての立場だけではなく、娘の立場としても「わたしがしっかりやらなきゃ!」と思うのです。
そして、会社員時代、もし力仕事や高いところに上ったりするような仕事があったら、近くにいる男性社員さんが代わってやってくれていました。改めて感謝。ありがとう。
そして翌日、無事に全身筋肉痛になったという、ある日の過ごし方でした。